薬剤師で3児の母、ゆりです。
ひとくちに「保湿剤」といっても、オイル、クリーム、ローションと色々なタイプがあります。
実は、それぞれにメリット・デメリットがあり、お肌の状態によっても適しているものとそうでないものがあるのです。
一般的な保湿剤のランキングなどで人気があっても、自分の赤ちゃんにはイマイチ…という場合があるのはそのため。
それぞれの特徴と、使いやすい肌タイプをお話していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
赤ちゃんの保湿剤のタイプ
基本的には以下の3種類です。
- ローションタイプ(ミルクタイプも含む)
- クリームタイプ
- オイルタイプ
- お薬
本当は4のお薬の中にも、オイル、クリーム、ローションがあるのですが、ひとまず「医薬品」というくくりのものはこちらにまとめます。
以下、特徴を詳しくお話していきますね。
ローションタイプ(ベビーローション)
おそらくほとんどの人が「赤ちゃん向けの保湿剤」としてイメージするのがこちらです。
ベビーローション、ベビーミルクという名前で売られています。
透明ないわゆる「化粧水」のタイプのものと、乳白色の「乳液」タイプのものがありますが、どちらも「ベビーローション」という商品名がついていることがほとんどです。
普通肌~脂性肌の子にオススメ。
逆に乾燥しやすい子には、単品ではちょっと物足りないことがあるので、ベビークリームやオイルと併用してあげることも検討してください。
さっぱりして、塗った後にベタベタしないものが多いので、夏場にも最適です。
さらっとした仕上がりになりますが、保湿成分がしっかり含まれているものであれば、きちんとした保湿効果もあります。
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クリームタイプ(ベビークリーム)
ベビークリーム、〇〇クリームという名前で売られています。
チューブに入っているものや、ジャータイプのものが多いですね。
乾燥しやすい子やアトピー気味の子におすすめしたいのが、こちらのタイプ。
ベビーローションだけではちょっと保湿力が足りない場合に、ローションを塗った上からクリームをプラスするのもありです。
保湿成分がしっかり含まれているものが多く、油脂成分も含まれていて保湿効果が高いものが多いのが特徴。
市販のクリームも「乾燥肌向け」として作られているものが多くなっています。
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オイルタイプ
ベビーオイル、馬油、ホホバオイル、アーモンドオイル、アルガンオイル、ココナッツオイルなどの液体のものから、ワセリン、シアバターなど固形のものまで色々あります。
お肌にトラブルを抱えている子にオススメなのがこちらのタイプ。
ワセリンなどは、病院でもお肌を保護する目的で処方されています。
また、ベビーマッサージをする場合にも、ホホバオイルを始めとした植物性のオイルがよく使われます。
不純物を含まないものが多いので、アレルギーがある場合などにも、ローションやクリームに比べると安心して使えます。
(一部アレルギー物質を含むオイルがありますので、注意して選びましょう)
オイル自体の保湿効果を期待するというよりも、お肌の表面に油の膜を貼ることで、お肌の中にある水分が蒸発するのを防ぎ、外部からの刺激から守ってくれるのが主な働き。
直接水分やセラミドを補うような効果はないので、実は「保湿効果」自体はそれほど高くありません。
オイルを塗っても乾燥が強い場合には、オイルの前にローションやクリームタイプを塗るなど、あわせて使ってもOKです。
オイルが一番効果を発揮するのは、お肌を守ること。
よだれかぶれやおむつかぶれなどの際に、ワセリンを塗ってあげると、刺激になるよだれやうんちからお肌を守ってくれます。
赤ちゃんの小さなお鼻やお耳、おへその掃除のときにも、綿棒と一緒に使うことでお肌の摩擦を最小限にしてケアできます。
また、乳児脂漏性湿疹などでカサブタが固まってしまっている場合などに、オイルを馴染ませることで取れやすくしてあげるという使い方もありです。
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お薬
こちらは、病院で処方されるものはもちろん、医薬品として薬局で売られているものになります。
湿疹で赤くなってしまっている、かき壊して血が出てしまっている場合などはこちらを使用することになりますが、赤ちゃん相手の場合、無理に市販のお薬で済ませるよりも、きちんと皮膚科(もしくは小児科)に受診したほうが安心です。
使用方法は、医師の指示通りに。
とくにステロイドの塗り薬などは、自己判断で中止するのは厳禁です。
タイプ別機能比較
こちらを見ていただくと分かる通り、それぞれのタイプに、メリットもデメリットもあります。
赤ちゃんのお肌の状態をよく見て、今はどんなケアが必要かな?と考えながら選んであげてください。
保湿効果
クリーム>ローション>オイル
クリームが一番保湿効果は高い傾向です。
オイルのほうがこってりする分保湿効果が高そうに感じますが、ほとんどのオイルは天然の植物由来の保湿効果のみになります。
セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が含まれているわけではないので、これらの保湿成分を配合しているクリームやローションに比べると保湿効果は落ちます。
ローションは水分が多いため蒸発してしまうことから、クリームよりも保湿効果は落ちます。
浸透力(お肌へのしみ込みやすさ)
ローション>クリーム>オイル
水分の多いローションが一番お肌へ浸透しやすいタイプです。
クリームも、時間をかけて少しずつ浸透はしていきますが、ローションのスピードにはかないません。
ママ自身のスキンケアをしているときに、化粧水の染み込み具合と、クリームの染み込み具合の違いを思い出していただくと、納得できると思います。
お肌を保護する力
オイル>クリーム>ローション
オイルはお肌の表面に膜を張って、外からの刺激をしっかりガードしてくれます。
おむつかぶれやよだれかぶれ、あせものときなどにオイルを塗ってあげることで、湿疹の部分を刺激から保護することもできます。
クリームにも油脂成分がはいっているので、多少の保護効果はありますが、ローションの場合は基本的に成分によってお肌を守ることが中心になります。
まとめ
赤ちゃんの肌質でも合うタイプが違うのはもちろん、月齢や季節によっても「ちょっと保湿力が足りない…」とか「急にべたつくようになった」なんてことが起こります。
赤ちゃんの肌の様子をよくチェックして、そのときに合うものを選んであげましょう。
「結局、何を買えばいいのかわからなくなっちゃった…」という場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。
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