薬剤師で3児の母、ゆりです。
赤ちゃんのお肌は、とても薄くてバリア機能がまだ未熟なため、ちょっと太陽に当たっただけでも、真っ赤に日焼けしてしまうことがあります。
ちょっと油断したスキに日焼けしてしまった!
ベビーカーのホロからはみだしていたあんよが真っ赤に!
楽しく公園で遊んでいたら、いつの間にか、ほっぺと鼻の頭が真っ赤に…。
赤ちゃんが日焼けしてしまったときに、一番始めにママがしてあげられるホームケアは「とにかく冷やすこと」。
熱が出たり痛がったりしているときは、病院を受診してください。
特に、広範囲がヤケドでただれたようになってしまっている、高熱を出して意識が朦朧としている場合には、これ以上読み進めずにすぐに救急外来へ。
そこまでひどくない場合は、詳しくお話していきますので、ぜひ落ち着いて対処してあげてくださいね。
日焼けってそもそもどんな状態?
紫外線によって皮膚が炎症を起こしたり、皮膚の色が黒くなったりすること。
やけどと変わらない状態で、酷い場合は赤くなって熱を持ったり水ぶくれになったりもします。
小さいうちに沢山紫外線を浴びすぎていると、大人になってからシミ、シワ、皮膚がんの原因になるとも言われていて、日々の紫外線ケアがとても大切なのです。
赤ちゃんの日焼けの症状
赤ちゃんの場合は、皮膚が薄いので紫外線の影響を受けやすく、あっという間に真っ赤になってしまいます。
酷くなると、水ぶくれになったり熱を出したりすることも。
軽く赤くなった程度であれば、その後黒く(いわゆる「焼けた状態」)になって、いずれ元に戻ります。
水ぶくれになった場合には、感染の危険もありますので要注意。
小さい赤ちゃんほど日焼けと同時に脱水状態にもなりやすいので、特に夏場の外遊びの際には気をつけてあげてください。
赤ちゃんの日焼けの対処方法
まずしてあげたいケアは次の通り。
- とにかく冷やす
- 状態をチェック
- 保湿剤でしっかり保護
- 水分もしっかり取らせる
以下に詳しくお話していきます。
とにかく冷やす
やけどと同じなので、まずは冷やしてください。
赤くなった部分は熱を持っているので、しっかり冷やして上げるのが大切です。
小さい赤ちゃんの場合は、流水をかけると全身が冷えすぎてしまうので、水で冷たくしたタオルを当ててあげるのがベスト。
タオルがぬるくなったら冷たいものに取り替えてあげながら、ほてりがおさまるまでしっかり冷やします。
保冷剤があれば、保冷剤をタオルでくるんで冷やしてあげてもokです。
注意ポイント
よく売られている「冷感スプレー」や「熱冷ましシート」などは、ひんやりさせるために刺激の強い成分が入っているので、余計にヒリヒリをひどくさせてしまいます。
日焼けのときには、これらの「ひんやり系」はNGと覚えてください。
日焼け跡を冷やすには、水や氷が一番です。
状態をチェック
冷やしながら、日焼けした部分がどういう状態か、よくチェックしてください。
赤くなっているだけ?
水ぶくれになっている?
水ぶくれが破れてしまっている?
痛がっている?
赤くなっているだけであれば、まずはホームケアで大丈夫。
水ぶくれになってしまった場合、水ぶくれが破けてしまった場合には、なるべく早く皮膚科に受診してください。
ばい菌が入って、感染を引き起こしてしまう危険があるため、水ぶくれを潰すのは厳禁です。
また、痛みが引かないときも病院を受診してください。
いつまでも赤ちゃんの機嫌が治らない、おっぱいを飲めない、眠れないときには、迷わず病院へ。
保湿剤でしっかり保護
日焼けした部分は水分が失われてカサカサになりますので、しっかり保湿ケアをしてあげてください。
赤くなってしまっている、ヒリヒリしている場合にはワセリンで保護してあげるのがオススメ。
赤ちゃんのお肌に膜を張ってカバーしてくれるので、痛みもおさまります。
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これで徐々に赤みが引いていけば、そのまま保湿ホームケアで大丈夫。
水分もしっかり取らせる
日焼けしているときは、体内の水分も大量に失われています。
お水でも母乳でもOKなので、水分をたっぷり取らせてあげてください。
日常生活は?
熱いお風呂に入るとヒリヒリして痛いので、しばらくの間お風呂はぬるめのシャワーで済ませてあげてください。
洗う際も、ゴシゴシせずに泡で包み込むようにやさしく。
水分の補給は、普段よりも気をつけてこまめに行うようにしましょう。
時間がたってから熱が出たり、水ぶくれが出てきたりすることもあるので、こまめに赤ちゃんの状態をチェックしておいてください。
治りかけは、かゆくなることがよくあるので、かゆがって赤ちゃんの日常生活に支障があるようだったら、病院へ受診してかゆみ止めをもらうのもokです。
赤みが落ち着いて、皮が向けてきたりカサカサしてきたら、ベビーローションで保湿しながら皮向けがおさまるまで様子を見てあげてください。
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病院へかかる目安
日焼けの後発熱している場合には、病院を受診してください。
水ぶくれが出来てしまった場合にも、水ぶくれがつぶれてしまう前に皮膚科へ。
水ぶくれをそのままにしておくと、そこからバイキンが入って「とびひ」などの状態になってしまう危険があります。
あまりにも酷いやけどの状態になっている時や、意識がもうろうとしている場合には大至急受診してください。
病院での処置と処方薬
ステロイドの塗り薬で処置するのが基本になります。
日焼け=やけどでの処方では、クセになったり副作用が出たりを気にする必要はありません。
きちんと指示通りに塗って、症状を抑えることが赤ちゃんのためにも大切です。
痛みやかゆみなどがひどい場合には飲み薬が処方されることもありますので、医師の指示に従ってください。
日焼けを防ぐために
大人はオシャレで日焼けすることもありますが、赤ちゃんにとってはとにかく紫外線は大敵です。
昔は「生後一ヶ月をすぎたら日光浴」と言われていましたが、現在は「外気浴」に訂正されています。
小さい赤ちゃんを、あえて太陽にさらす必要はありません。
日陰で外の空気を感じさせてあげれば充分なのです。
小さい赤ちゃんでも、お出かけの際にはしっかり日焼け止めを塗ってあげてください。
赤ちゃんから使える日焼け止めも色々と発売されています。
選ぶ際のポイントは、「紫外線吸収剤不使用」で「SPF」が高すぎないもの。
赤ちゃんにはあまり強すぎない日焼け止めを、こまめに塗り直して使用するのをお勧めします。
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また、なるべく日陰にいさせてあげることも大切。
夏場海に連れて行って、テントの下にいたはずなのに、いつの間にか真っ赤に日焼けしていた……なんてことも。
上からだけではなくて、地面や水面からも紫外線は反射してきます。
日陰にいるから大丈夫……ではなく、常に気をつけてあげてくださいね。
まとめ
日焼けのホームケアの基本は「とにかく冷やすこと」。
水ぶくれになったり、水ぶくれが破れたりしてしまった場合には皮膚科を受信しましょう。
症状が落ち着いたら、ワセリンなどでやさしく保湿ケアをしてあげてください。
脱水状態になりやすいので、水分補給はこまめに行いましょうね。
赤ちゃんのお肌は、大人が思うよりずっと新陳代謝が活発で回復が早いのが特徴です。
日焼けでヒリヒリの赤ちゃんが、一日でも早く良くなりますように。