薬剤師ゆりです。
どう違うの?
「無添加」「オーガニック」と表示されているものもたくさんあるのが、赤ちゃん向けの保湿剤。
実は、この表示があるから安全とも言えないのです。
本当に質のいいものを見極めることが出来るのは、ママだけ。
赤ちゃんの肌に直接つけるものだから、しっかり理解して、ママも納得した上で選びましょう。
無添加の赤ちゃん用保湿剤は本当に安全?
「無添加」と書かれていると、なんとなくナチュラルな素材で、安心…ってイメージがわきますよね。
実は、無添加だから安全ともいい切れないのです。
無添加(むてんか、additive-free)とは、特定の物質が使用されていないことを表す表現である。何が無添加であるというような規定はない。
たとえば「合成香料無添加」だけで、保存料や石油系界面活性剤などがたっぷり入っていても、「無添加」と表示することは可能なわけです。
保湿剤を選ぶときに、ママが見るべきは「何が無添加なのか」。
合成香料、着色料、アルコール、石油系界面活性剤、パラベンなどが入っていなければ、比較的お肌に優しい商品にはなりますが、パラベンなどは入っていることで、中身が劣化しにくくなるメリットもあるので、入っている=悪というわけでもありません。
必要のない成分は無添加で、必要なものはきちんと入っているものを選ぶのがポイントです。
オーガニックの赤ちゃん用保湿剤とは?
最近人気なのが「オーガニック」の保湿剤。
オーガニックとは、有機栽培で作られた、自然に優しい原料という意味。
……が、これも無添加と同じように単純に「オーガニック原料使用」というのは、ほんのちょっとだけ混ざっていても表記することができてしまうのです。
オーガニックは、有機と同じ意味です。
農薬や化学肥料に頼らず、太陽・水・土地・そこに生物など自然の恵みを生かした農林水産業や加工方法をさします。
オーガニックが広まることにより、人や動植物、微生物などすべての生命にとって、平穏かつ健全な自然環境・社会環境が実現します。
オーガニックの材料は自然にも優しく、天然の素材です。
ただし、逆に言えば天然な分だけ、成分の効果が強く出すぎてしまったり、成分が扱いにくかったりということもあります。
もちろん手間のかかる製法のため加工などの扱い方も難しく、価格も化学原料よりも高くなってしまいます。
オーガニックのアイテムを選ぶときには、認証マークをチェックすると安心です。
EUの「NaTrue」、フランスの「ECOCERT」、オーストラリアの「ACO」、アメリカの「USDA」など色々とありますが、どれもオーガニック成分の割合や製法などに細かく規定があり、それをクリアしたものにだけ認証マークがあたえられますので、これらのマークがついているものはきちんと「オーガニック」のものだと安心して大丈夫です。
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本当に安全な保湿剤を選ぶために
でも、一番大切なのは、きちんと赤ちゃんの肌の状態を見極めることなの
保湿剤と何の関係が……
だから、全ての赤ちゃんにとって「これが絶対安全」といえるアイテムは、実はないのよ。
だから、使い始める前にはパッチテストといって、お肌の目立たない部分に少し塗って、時間がたってから様子を見ることも大切。
塗っている最中も、赤ちゃんのお肌の変化には敏感になっておいてね。
赤ちゃんのお肌は、季節や月齢の影響をとても受けやすいの。
一週間前まで快調だった保湿剤が、突然ベタついてニキビが出来るようになってしまったり、逆に保湿力が足りなくなってカサカサするようになることもよくあるんだ。
大切なのは、赤ちゃんのお肌の状態を見ながら保湿剤を塗ってあげること。
成長や季節の変化にともなって、お肌の状態が変わってきたら、保湿剤も見直すタイミングかもしれません。
〇〇が入っていないから安全。
原料が天然じゃないから、これは危険。
……そんな単純な判断ではなく、しっかり赤ちゃんに向き合って選んであげてくださいね。
成分もよくわかんないし…
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